ヨーロッパの昔話 その形と本質

昔話はいろんな方法で聞き手を「べつな」世界にひきこもうとする

異質な世界からの要求は普通の世界からの要求よりも重要であり、容赦がない

「彼岸者」(死者、地下人、妖精、小人、巨人)などの出会いは、主人公が特殊な状況の中でとくに必要としている忠告を与えてやることができる。それはなぜか?

「彼岸者」は奥行きがなく表面的。それは「他者」や「よそ者」とは違うものだ

また歳を取らず、時間的・精神的奥行きもない

彼らとの出会いは、主人公を孤立させる。離れた存在だからこそ相互関係は深まらず、物語を進める材料として機能するのかなと思います

制度や秩序からも引き離れている「彼岸者」の言葉は、主人公の想像力を駆り立て「べつな」場所への橋かけてくれる

たまに、こてこての西洋ファンタジーを読みたくなるときがある

そんな時は、「彼岸者」に出会いたいのかもしれない