ギリシア史〈1〉を読み解いていく①

 前411年から前362年までのギリシア史(原題は『ヘレニカ』)。トゥキュディデスが筆をおいたペロポネソス戦争アテナイとスパスタの戦い)末期から語り始め、コリントス戦争、「大王の平和」を経て、テバイ軍がラケダイモンアテナイ等の連合軍と対抗した「マンティネイアの戦い」に至るまでが語られている。哲学者でもある著者の筆は、戦争の経緯のみならず、諸ポリスの内部事情や将軍たちの利害までも如実に描く。

 

人物や地形などをまとめながら読み進めていこう。その中で、ギリシアの文化風習などが少しでも読み取れたら面白そうだ

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著者はクセノフォン。アテナイの歴史家、軍人。ソクラテスの弟子としても知られています。ペロポネソス戦争後は国外で活躍した。『ソクラテスの思い出』など色々な本を書いています

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話はエーゲ海の北東から始まっている。スパルタがアテナイ同盟都市でアテナイを押していたが、スパルタのミンダロス総督がアテナイ海軍に敗れる事になる。
アテナイの人物にはアルキビデスが登場し発言などが書かれている。おそらく、クセノフォンと親交があったのかもしれない

 

人物アルキビデス。アテナイの政治家、軍人。ペリクレスの後見人として成長。アテナイの対外進出政策を推進する。瀆神行為を疑われてスパルタに亡命しアテナイに打倒策を授ける。

その後アテナイに帰国する。プラトンの本にも出てくる人だ。かなりの野心家なのだろうか

 アルキビデスが中立な都市に援助を友誼(ゆうぎ)の土産と贈物を送ることがあった。関係性を結ぶ際には、贈与が大切な役割を果たしているのかな

 

戦争には資金がはやり必要らしく、同盟都市から資金を調達することが書かれていた。物資を現地からもらうには、貨幣での交換が行われていたと思われる

 

軍船(トリエレス)。乗員は200名中180名までもが上下三段に設営された板に腰をかけて、合図に合わせていっせいに櫂を漕いだ

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アテナイの強さは海軍あってこそ可能だった

参考書で調べながら読書してみるのもいいですね